「婚活アプリやパーティーも試したが…」一橋大卒・好条件男が、結婚できない理由

アプリや婚活パーティーと婚活に精をだすが・・・


伸夫は独身の同僚が主催する食事会に参加させてもらったり、アプリや婚活パーティーなどを駆使し、精力的に婚活をスタートさせた。

「アプリだと見た目や年齢などある程度条件で絞り込めるメリットはあるものの、会ってみないと、その人の雰囲気とか話が合うかとかの重要な部分が見えてこないですし…。食事会だと、まとめて数人に会えるけど、同僚が主催する会は若い子ばかりで、ちょっと話が合わないこともあります。婚活パーティーの方はある程度条件を絞った上で、一気に会えて効率的ですが、社交的ではない僕にはつらいところもあります。それぞれ一長一短なので、その時々で自分の状況に合うものを試しています」」

さすがコンサルティングを生業にしているだけあって、婚活の手段もしっかり分析しているようだ。

それにしても、上手くいっていないとは、どんなところで感じるのか聞いてみた。

「僕、自分で言うのもアレですけど、条件で落とされることはないんです。だけど、実際にデートしてイイなと思った人と、なかなかお付き合いするまでに至らなくて…」

どんな風に仲良くなった女性とやりとりをしているのか聞いてみると、LINEでの会話をそっと見せてくれた。

女性:最近上司がめちゃくちゃ機嫌悪くて、職場がすごいピリピリしてるの。今度飲みながら愚痴聞いてー!(笑)
伸夫:上司の機嫌が悪い原因は何なの?
女性:う~ん、わらかないけど。課の数字が達成してないからかなぁ。
伸夫:君は課の実績に貢献するための仕事はちゃんとやってるの?愚痴聞くのはいいけど、根本原因を解決するのが一番のストレスフリーへの近道じゃない?

なるほど。仕事柄、ロジカルに考えるということが体に染みついているため、行間を読み取るという能力は抜け落ちてしまっているようだ。

「僕としては女性に真剣に向き合っているつもりなんですけどね…。同僚にも“お前はロジカルバカか”と訳の分からない言葉で一蹴されてしまって、まともに相談にのってもらえなくて…。本当にもう、僕はどうしたらいんでしょう」

伸夫が深刻な顔付きでそう言ってくるので、「良い人と巡り合えるといいですね」と上手くかわしたつもりだったが、伸夫はこんな返答をもって詰めてきた。

「いや、僕は励ましてほしいわけじゃないんです。婚活するにあたって“何が足りないのか”、“何をするべきなのか”アドバイスが欲しいんです。僕には何が足りなくて、どうすればよいと思いますか?教えて欲しいんです!!」

今日一番の熱がこもった伸夫に対して、率直に、女性が気づいて欲しいことを空気感で察しながら会話をしてみたらどうか、とアドバイスすると、頭を抱えてしまった。

条件の良い賢い男でも、恋愛上手とは限らない。伸夫の場合、仕事で培ったロジカル思考は、婚活市場を分析するにあたって大いに役立った一方で、女性とのコミュニケーションにおいては大きな弊害となってしまったようだ。

伸夫が、女性の気持ちを読み取る能力を向上させる日は来るのだろうか。

▶Next:12月18日 水曜更新予定
女子大から就活で大逆転し、バリキャリの仲間入りを果たした女。彼女が目の当たりにした学歴マウンティングとは?

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