「博多への移住で人生が変わった」夫の転勤で仕事を辞めた32歳妻の、華麗なる転身とは


「ネットショップやインスタグラムをきっかけにして、今では博多にもたくさんの友人がいます。最初はどうなることかと思いましたが、今ではすっかり満喫しちゃってますね」

そう言って笑う香澄さんはエネルギーに満ち、心から楽しそうな表情をしている。

しかし水を差すようだが、香澄さんの夫は転勤族。そのうちにまた、博多を離れる日がやってくるのだ。

そうすれば、高速船でちょくちょく釜山に行くこともできなくなるし、彼女がせっかく立ち上げたオンラインショップも継続が難しくなるのでは…?

「そうですね。夫がまた転勤になったら、韓国コスメの仕入れ販売はいったん休止するしかないかな。でももう、心配はしていません。だって私には、フォロワー2万人以上のインスタグラムと、リピート顧客のついたオンラインショップがある。この2つを使えば、どこの土地に行っても何かしら仕事に繋げることはできると思うから」

香澄さんはそう言うと、自信たっぷりに頷いてみせた。

「今では夫に転勤辞令が出たこと、そして最初の転勤が運良く博多であったことに感謝しています。転勤でもなければ、私は会社員を辞めたりしなかったと思う。仕方のない事情があったから辞めたわけですが、そのおかげで新しいチャレンジをする楽しみを知ったし、人生を切り開くことができました」

私は幸運だった、と語る香澄さん。

しかし彼女が今、ここ博多で充実した毎日を送っているのは、やはり彼女自身の柔軟なアイデアとしなやかな逞しさがあったからに他ならない。

「もう、夫がどこに転勤になろうがまったく怖くありません」

弾けるような笑顔を見せる香澄さんは、どこまでも前向きでポジティブだ。

おそらく彼女の夫も、妻のこの底抜けに明るい性格、そしてどんな状況にも活路を見出す生命力に助けられているに違いない。


▶NEXT:11月24日 日曜更新予定
京都に嫁いだ女を悩ませる、独特の文化とは

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo