僕のカルマ Vol.5

「あの場所が、僕のシェルターだった」。今をときめく社長の原点となった、壮絶な出来事とは

世の中は、弱肉強食の世界だ。

特に、この東京で生きる男たちにとっては。

皆、クールな顔をしながら、心に渦巻くどす黒い感情を押さえつけるのに必死だ。

弁護士としてのキャリアを着実に重ねる氷室徹(34歳)は、パートナー目前。年収は2,000万を超える。圧倒的な勝ち組と言えるだろう。

しかし、順風満帆に見えた彼の人生は、ある同級生との再会を機に狂い始めていく。

◆これまでのあらすじ

氷室は、息子がいじめられていることを知るが、自分が堀越に暴行を振るっていた過去に苛まれ家を飛び出してしまう

そのころ、堀越は…?


「…こんなもんか」

堀越は、ノートパソコンから目をあげた。直前まで眺めていた黒い画面のせいで、変に周囲がチカチカして見える。

「ふう…疲れたな」

疲れ目を癒すため、鼻の付け根をマッサージする。ついでに思い切り伸びをすると、背筋と腰がポキポキと鳴った。

自社のロゴステッカーを貼り付けられたパソコンは、入力指示に従って、さっきから忙しなく動いている。

社長という立場になってから、プログラミング自体から離れることも考えた。実際に、そうアドバイスされることも多かった。

しかし、技術の進歩というのは恐ろしいほど速い。自分の得意とする技術が、いつ取って代わられるか分からないのだ。

時代に置いていかれた瞬間、会社が潰れてしまう。そんな危機感からも、堀越は自ら進んで実務を行った。

また、単純にプログラムが好きということもある。なぜなら、プログラムを書いている時には、“余計なことを考えないで済む”からだ。

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