夫の反乱 Vol.12

夫婦生活3年で、溜まりに溜まった男の不満。夫が妻に要求した3つのこととは

—女は、愛されて結婚するほうが幸せ。

その言葉を信じて、愛することよりも愛されることに価値を見出し、結婚を決める女性は数多くいるだろう。

めぐみも、夫からの熱烈なアプローチを受けて結婚を決めた女のひとりだ。

だけど、男女の愛に「絶対」なんて存在しないのだ。

好き放題やってきた美人妻・めぐみ(30)は、夫の様子がおかしいことに気づく。夫を大切にすることを完全に忘れてしまった妻の行く末は…?

◆これまでのあらすじ

夫・弘樹が家を出てから数日が経過した。特に大きな動きはなかったように見えたが、二人にはそれぞれの思惑があり…?


「めぐみさんって、そんなに賢くないよね?」

『TRIPLE ONE Singapore & Chinese Cuisine』で、ビール片手に愚痴をこぼしていた弘樹に向かって、実咲が言い放った。

「お前…、さすがに人の嫁に対して失礼じゃないか?」

弘樹は、昼と同じく不躾な物言いに、思わずムッとする。自分がめぐみの愚痴を言うことはあっても、他人から否定的なことを言われると、それはそれで頭にくるのだ。

「じゃあ、めぐみさんの話しないでよ。ここでグダグダ言ってても何も変わらないと思うけど」

−可愛げのない女だな…。

弘樹がふて腐れたようにそっぽを向くと、実咲は容赦無く続けた。

「他人の夫婦関係について、とやかく言う立場にないけど。私の目から見れば、弘樹もかなりの“察してちゃん”よ。

“俺の気持ちに気づいてくれない”とか、“俺はこんなに考えてるのに”とか言うけど、めぐみさんに何も伝えてないじゃない。

めぐみさん、自分の何が悪いのか分かってないと思うわよ。失礼を承知で言うけど、自分のことを客観的に見たり、反省する賢さは彼女にはないんじゃない?」

厳しいが的確な指摘に、言い返す言葉も見つからず、ばつが悪そうにモジモジすることしか出来ない。すると実咲は、「もう帰る」と席を立った。

一人取り残された弘樹は、ぬるくなったビールを一気に飲み干し、決心したようにスマホを取り出した。

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