妻の“離婚願望”にまったく気付かぬ夫。20歳年下の美女を嫁にした、男の自惚れ

−この結婚、本当に正解だった?−

かつては見つめ合うことに夢中であった恋人同士が結婚し、夫婦になる。

非日常であったはずのときめきは日常となり、生活の中でみるみる色褪せていってしまう…。

当連載では、結婚3年目の危機にぶち当たった夫婦が男女交互に登場する。

危機を無事に乗り越える夫婦と、終わりを迎えてしまう夫婦。その違いは一体、どこにあるのか−?


超・歳の差婚の弊害–夫の言い分−


夫:広川秀俊(仮名)
年齢:50歳
職業:美容クリニック経営

「ええ。若く美しい妻は僕の自慢です」

都内で複数の美容クリニックを展開する経営者・広川秀俊は、東京駅近くのホテルのバーでにんまりと微笑んだ。

とある講演の仕事で、仙台への出張帰りだという秀俊は、言葉を続けた。

「仲の良い経営者仲間からも散々羨ましがられましたよ。まだ独身の奴は、俺も絶対に若い美人と結婚する!と息巻いていましたね。実際、若い奥さんをもらうのはおすすめです。自分自身も若くいられるよう自然と努力するし、仕事へのモチベーションも上がりますから」

今年50歳となった秀俊の後妻・茜は、20歳年下。30歳になったばかりである。

しかしそれだけ歳が離れていて、不満や不安は本当にないのだろうか?

「不満は、ない、とは言い切れないかな。でもそれも20歳も下だし…と思えば許せてしまう。喧嘩にもならないですね。あと、不安については…」

言いかけて、言葉を切った秀俊。しばしの間のあと、彼は自信満々にこう言った。

「あるわけないじゃないですか」

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