夫の反乱 Vol.11

「私は、夫に見捨てられた女なの…?」夫に出て行かれた妻が、夫婦の危機を誰にも言えない事情

—女は、愛されて結婚するほうが幸せ。

その言葉を信じて、愛することよりも愛されることに価値を見出し、結婚を決める女性は数多くいるだろう。

めぐみも、夫からの熱烈なアプローチを受けて結婚を決めた女のひとりだ。

だけど、男女の愛に「絶対」なんて存在しないのだ。

好き放題やってきた美人妻・めぐみ(30)は、夫の様子がおかしいことに気づく。夫を大切にすることを完全に忘れてしまった妻の行く末は…?

◆これまでのあらすじ

仲直りしようと歩み寄るめぐみだが、言い争いになってしまい夫・弘樹が家を出て行ってしまった。夫、妻、それぞれの思いとは…?


「俺、離婚するかも」

弘樹の言葉に、その場が静まり返った。

平日のランチタイムにそぐわない、随分ヘビーな話題である。

今日は、定例のサッカー部同期の結婚式の二次会打合せのため、実咲と悠斗と『サングリア』に集まっていたが、弘樹はそんな気分にはなれず、開口一番切り出した。

「喧嘩、まだ続いてたの?」

シーンとなっていた空気を打ち破ったのは、実咲だった。

「そう。3日前に家を出て、今はホテル暮らししてる」

悠斗は「まじかよ」と驚いた様子だったが、「他人が口を挟めることじゃないからな」と呟いて、ランチにオーダーしたカレーに視線を戻す。

「色々考えて、やっぱりもう無理かなって。めぐみとは話し合いも出来ないし、俺と理想の家庭像も違うし…。もう一緒にいる意味がない」

肩を落としながら話し始めると、実咲が予想外の反応をしてきた。

「弘樹って、出世出来なそうだね」

「はっ?何が?」

唐突で、しかも失礼な実咲の物言いに苛立ちを覚える。

悠斗も彼女の言葉には驚いたようで、一触即発の空気を鎮めようと「実咲、何言ってんだよ」と仲裁に入った。

「色々考えたって言うけど、しっかり考えたとは思えないもん」

ばっさりと切り捨てる実咲の言葉に、弘樹は思わず耳を塞ぎたくなった。

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