「出汁からとれるかチェックします」36歳男が、結婚相手として彼女を“テスト”する料理とは

出汁からとれるかチェックします!


「僕は“茶碗蒸し”をリクエストすることに決めています。今じゃネットとかでレシピを調べられますけど、ネットで検索は即アウトですね。出汁からしっかりとれるかもチェックします」

茶碗蒸しをリクエストする理由は、誰でも一度は作ったことがありそうな庶民的料理でありながら、料亭でも出される奥深い食べ物でもあるため、彼女の料理の腕が見えやすいからだという。

「あと実は僕の家、炊飯器がなくて土鍋しかないんですけど、それでご飯をおいしく炊ける人がいいですね」

お米の浸水や水切りがしっかりできるか、炊飯器のように計量線がついていない鍋で水加減を調整できるかをみるとのこと。

いろいろと変わったテストがあるようだが、これまで、伸二さんのテストに合格した子はいたのだろうか。

「いましたよ。見た目は派手な広告代理店勤務の女の子でしたけれども…」

伸二さんが当時乗っていたBMWを難なく乗りこなすことができるカッコいい一面もあるかと思ったら、家庭的で料理も得意でそのギャップに惚れ込んでいたとのこと。

そんな彼女とは31歳の時から2年くらい付き合い真剣に結婚を考えていたが、あることをきっかけに別れてしまったそう。

それは、お互い居心地の良い関係を築いていた頃に起きたある出来事がきっかけだったのこと。

「ある日、夜11時ころに酔っ払って彼女が僕に電話してきたんです。神楽坂あたりで飲んでいたみたいで、家に帰るより僕の家に来た方が近いからタクシーで行ってもいい?って」

伸二さんは、彼女のオファーを即断り「ちゃんと家に帰って寝た方がいいよ」と答えたとのこと。

「僕、そういう突然家にくるとか、自分の家に帰るのが面倒だから相手の家に泊まるとかが嫌なタイプなんです」

彼女はもちろん、そんな伸二さんの性格を知った上でのオファーだったらしいが…。

後日、「いつも自分の理想ばかり言って柔軟に対応できないその姿勢、結婚してもきっと、いざとなった時に頼れないだろうから嫌だ」とフラれて別れることになったそう。

そんなことがあった後でも、伸二さんは女性に対して求めるものは変わっていないという。

ところで、そのようなテストはいつからするようになったのだろうか。

「確かにいつからするようになったんだろう、そう言われてみると…」

伸二はさんは、しばらく考え込んだあとこう答えた。

「学生時代はそんなことなかったんですけど、社会人になって、一人暮らし歴が長くなり、僕の家事レベルも知らず知らずのうちに上がってきて。いつの間にか、相手にも同じくらい出来て欲しいって求めちゃっていたのかもしれませんね」

そんな伸二さんは、今回インタビューを受けたことで、自分の理想を相手に押し付けすぎているのかもしれないと反省したらしいが、すぐに変えることは難しいとも語っている。

伸二さんの結婚しない理由は、『結婚前にテストしすぎる男だったから』というものだった。

結婚前は両目を開けて、結婚後は片目をつぶって相手を見ると上手くいくというが、結婚前に両目を開けてチェックしすぎると、結婚しない男になる可能性があるということであろう。


▶Next:10月24日 木曜更新予定
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