今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.27

「お好み焼ワイン」って知ってる?!その名の通り、お好み焼きと相性抜群の一本があった!

――では次に先生、さっぱりトリワサだったら、何を選びましょう?

柳「ワインもさっぱりしたものを選びたいね。トリワサに使うのは脂の少ない鶏のささ身だから、こってりしたシャルドネは合わせづらい。

わさびの清涼感あふれる香りとのハーモニーから選べばソーヴィニヨン・ブランかな。しかも香りのはっきりしたニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランがいいと思うよ。」


こてこてのB級にも、しっくりくるワインがある


――それとは真逆で揚げ物、たとえばトンカツには?

柳「それこそシャルドネ……と言いたいところだけど、実際に試してみて「いける」と思ったのが、オーストラリアの辛口リースリングだった。

これは某レストランのソムリエさんから教わったペアリングだけど、衣のサクサクした食感とワインのクリスピーな味わいがみごとに調和する。リースリングのキレの良い酸味のおかげで、脂分も洗い流されて口の中がもたつかない。

オーストラリアの辛口リースリングって骨格がしっかりしてるから、豚肉にも力負けしないしね。ただし、ソースは控えめに。」

――お〜、ソースの話が出てきたので、われら関西人のソールフード、お好み焼きは、どや!

柳「えっ、クラリンって関西出身?」

――兵庫県の生まれです〜。

柳「そうは見えないね。それはさておきお好み焼きね。過去に35本のワインと実際に組み合わせてみた経験があるよ。」

――ひぃ〜、35本! さすがです。

柳「関西風ぶた玉と広島焼きの双方で検証したけど、なんと、お好み焼きのために生まれたワインがある。」

――それは粉もん命の関西人として聞きづてなりません。なんですか?

柳「その名も「お好み焼きワイン」。」

――なんとベタなネーミング!

柳「日本の商社がスペインのワイナリーと共同開発した赤ワインで、果実味の濃さとスパイシーさが関西風ぶた玉とばっちりだった。」

――それは実家の両親に知らせなきゃ! では最後に枝豆なら?

柳「断然、ビールだね。」

たとえば、こんな1本
「コクブ お好み焼ワイン」

スペインで醸造学を学んだ日本人女性ワインメーカーが、お好み焼きに合わせて開発。ソースの味や具材との相性にもこだわったという。テンプラニーリョを主体にメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンド。果実味とタンニン、スパイシーさのバランスが優れている。

¥1,080/国分グループ本社(株)TEL:03-3276-4125


教えてくれたのは、柳 忠之さん

■プロフィール
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、ワインの達人が親身になって答える。

東カレアプリなら、電子書籍で読み放題!

プレミアムサービスなら、最新号も過去号(約10年分)も、電子書籍で読み放題!
レストラン検索機能もついて超便利!
アプリでのご利用はこちらから
※最新版のアプリをダウンロードしてください。

紙版をお求めの方はこちらから

※東京カレンダーは毎月21日頃の発売です。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
匿名
毎回、お勉強になります❤️
2019/09/08 05:420
No Name
お好み焼きには冷たい水や
熱々を口に入れたら水を飲まな口腔内が大火傷やがな
ワインなんかカブ飲みできるかいな
2019/09/08 10:450
No Name
この前ハンバーガーに白ワイン(ピノ・グリージョ)を合わせたら塩味の相性良くてびっくりしました😋
もっといろんな合わせ方を勉強したいです!
2019/09/11 06:580

【今さら聞けないワインの基礎知識】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo