港区モード Vol.5

One day:28歳の男が人生最悪の日に見つけた、小さな希望

港区には、モードな男たちが多数出没する。

スタイリッシュで、品があり、上質なファッションを纏う『港区モード』な男たち。彼らが街を歩けば、そこにドラマが生まれる。

この連載では、『港区モード』な男を目撃した人々に起こる、小さなドラマを紹介しよう。

前回は、「最後の男」を探し求める二人の女の物語を紹介した。

今週からは、新シリーズがスタート。

港区で過ごすOne day。そこに現れるのはいつも…?



外資系メーカー勤務 坂元直史(28歳)の場合


仕事で大きな失敗をした

周りの優しさが、僕を余計に惨めにさせた

睡眠時間を削って、土日も仕事のことばっかり考えて

好きなあの子をデートに誘う時間さえない

こんなに頑張っても、何も報われない

せっかく給料のいい会社に入って、いい部屋に住んで、欲しいものはそれなりに買えるっていうのに

僕は全然、自由じゃない



自由な大人って、何だろう

お金だけがあっても、自由じゃない

時間だけがあっても、自由じゃない

名刺の渡し方も、正しいお辞儀の角度も、スーツの着こなし方も

どれもすっかり板についた

けれど、それと引き換えに、僕は何を失ったのだろう

平日16時の外苑東通りを歩いて、あてもなく辿り着いた東京ミッドタウン

僕と同じようなスーツ姿の男たちが足早に歩く

ー 俺は、こいつらとは違う ー

そう思うことさえ、最近はなくなってしまった

世の中はつまらない大人であふれていて、僕もその一人になったんだ


でも僕は今日、“ヒーロー”に出会った

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