美女失脚 Vol.7

「可愛いだけでは通用しない」。美女のプライドをへし折った、地味女の強烈な一言

「女の価値は、顔でしょ?」

恵まれたルックスで、男もお金も思い通り、モテまくりの人生を送ってきた優里・29歳。

玉の輿なんて楽勝。あとは、私が本気になるだけ。

そう思っていた。

だが、30歳を前に、モテ女の人生は徐々に予想外の方向に向かっていく…。

配置転換を言い渡され、転職活動を決意した優里。転職エージェントの担当から「絶対に転職出来ない」と説教されるが…?


−知らない会社ばかり…。

優里は、勝俣からもらった企業リストを眺めながら、愕然としていた。

先日、勝俣から「このままでは、絶対に転職出来ないと思います。無理です」と言われ、どぎついお説教をくらったのだ。

宿題として、このリストの中から20社ピックアップするよう言われたのだが、名前を知っている会社がひとつも見当たらない。

あみだくじでもして、決めてしまいたいところだ。しかし勝俣はそんな優里の心を見透かしたのか、選んだ理由も明記するようにと、記入用のシートまで用意していた。

仕方なく、会社の概要や業務内容、雇用条件を読んではピックアップするという地道な作業を続けている。

−はぁ、疲れた。

集中力が途切れた優里は、ふとスマホに手を伸ばす。

ここ最近は、デートの予定を全てキャンセルして転職活動に費やしているため、「そろそろどう?」というリスケ、お誘いラッシュがやってくるはずだ。

「困っちゃうなあ」と頬を緩めながら、画面を覗き込む。しかしその瞬間、固まってしまった。

“未読 5通”

−す、少なくない!?

さらに、LINEを開けた途端、大きく目を見開いた。なんとその5通の未読メッセージは、ニュース速報と広告だけだったのだ。

−世界的にシステムエラーでも起きてるのかしら…?

生身の男性からのお誘いが一通もないなんて、大規模な通信障害が起きているに違いない。

そう思って検索してみるが、そんなニュースは、世界中のどこにも存在していないようだった。

優里が首を傾げながらスマホを見つめていると、画面に新着メールの通知が表示された。メールも特に問題はなさそうだ…と、ほっとしたのも束の間、受信箱を開いた瞬間「ひぃっ」と声を上げた。

勝俣から、次回の面談連絡が届いていたのだ。

この人のメールはエラーで良いのにと肩を落としながら、優里は先日の出来事を思い出すのだった。

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