オトナの恋愛塾~宿題編~ Vol.60

「いいお嫁さんになりそう」と言ってくれたのに…。優しかった男の態度が、突然豹変したワケとは

宿題1:こんな完璧な人、本当にシングルなの・・・?


孝太郎との初デートは、とにかく楽しかった。

彼は、私も気になっていたお店で、代官山にできたフレンチ『COTEAU.』を予約してくれていた。

海外にいるような気分になれる内装と雰囲気は、まさに初デートにぴったりだ。

「ここね、『SUGALABO』さんプロデュースらしいよ」
「そうなんですか?知らなかったぁ」

私は現在27歳で、彼は29歳。年齢的にもバランスが良い上、事前に仕入れていたさおりからの情報によると、彼は結婚願望もあるらしい。

しかも彼は、弁護士ときた。

「孝太郎さんは慶應の法学部卒業なんですか?すごい」

話しているうちに彼の生い立ちや性格がどんどん明らかになっていくが、本当に、全く非の打ち所がなく、こんな完璧な人がどうして独身なのか不思議でしかない。

「でも本当に、今彼女とかいないんですか?さおりから、1年以上彼女いないと聞きましたが・・・」

改めて、一番気になる質問を投げかけてみた。だって、この超優良物件を世の中の女性は放っては置かないだろうから。

しかし、孝太郎は笑顔でキッパリ断言してくれた。

「はは、本当にいないよ。むしろ、麻耶ちゃんもこんな可愛いのに本当に彼氏いないの?」

「私も今いないんです。それよりも、孝太郎さんどうして彼女いないんですか?孝太郎さんクラスだったら、選び放題のような気もするのに」

こんな素敵な人、争奪戦が起こってもおかしくない。

「昨年独立したんだけど、とにかくその準備が大変で。今も事務所を開業したばかりだから仕事が最優先だし、出会いとかも全然ないんだよね」

“忙しくしてくれていて、ありがとう”。心の中で、思わず神様に感謝した。


楽しい会話をしているうちに、あっという間に時間は過ぎていく。

もう少し一緒にいたいけれど、ここで私の方から2軒目に誘ったら軽い女と思われるだろうか?

初デートの正解はなんなのだろう。

女性は、さっくり1軒目で帰るべきなのか、それとも2軒目へ行っても良いものなのか。心の内では悩みながらも、勇気を振り絞って彼に尋ねた。

「この後、どうしますか?どこかもう一軒行きますか?」

しかし、私の誘いはアッサリ拒否されてしまったのだ。

「ごめん、まだ仕事が残ってて」

—え、仕事?本当に?金曜の22時半から仕事??

本当はそう思っていたけれど、ぐっと我慢する。まだ彼氏でもないし、とやかく言える関係ではない。

「お仕事・・・そうなんですね。こんな遅くから大変ですね」

しかし私の、“この後本当に仕事なのかな?”という疑いが、つい顔に出てしまっていたらしい。

「ごめん、もう1軒行きたかったよね?でも本当に仕事だから、安心してね」

私は、慌てて笑顔を作った。

「疑ってないですよ〜!お仕事頑張ってくださいね。今日はありがとうございました」

こうして、私たちは1軒目で解散したのだった。

そしてこの後も、2、3回デートをした。時間があると、向こうから“今何してる?飲もうよ”と連絡をくれることも増えた。

だが、順調に3ヶ月が経過した頃、彼は突然去ってしまったのだ。

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