ブラックタワー Vol.12

「夫のこと、信じてたのに…」。隣人から渡された写真に写っていた、妻の知らない夫の姿

ーまるでお城みたいに、高くて真っ白な塔。私もあそこの住人の、一人になれたなら…。

ずっと遠くから眺めていた、憧れのタワーマンション。柏原奈月・32歳は、ついに念願叶ってそこに住むこととなった。
空に手が届きそうなマイホームで、夫・宏太と二人、幸せな生活を築くはずだったのに。

美しく白い塔の中には、外からは決してわからない複雑な人間関係と、彼らの真っ黒な感情が渦巻いていたー。

憧れのタワマン暮らしを始めた奈月だったが、元不倫相手が同じマンションに住んでいることに加え、差出人不明の黒い手紙が届いたり次々と問題が起き、夫との間にも暗雲が立ち込める。

問題の元凶となったコンシェルジュを追い出そうと画策する最中、突然、隣人が訪ねてきて…?


ピンポーン

普段とは違う呼び出し音に、奈月は驚いて手を止めた。

一階のエントランスからの呼び出し音とは違い、すぐ外の玄関からの呼び出し音。この音は、普段心の準備なしで、殆ど聞くことは無い。

もしかして、夫がカギを忘れたのかと一瞬思ったが、その場合、ここまで上がってこ......


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