爽やかな笹の香りがたまらない!東京最古の歴史ある寿司がしみじみ旨い!


爽やかな笹の香りに初夏の季節感を感じつつ、旨味たっぷりの寿司をつまむ幸福なひととき。

300年以上の歴史をもつ老舗『笹巻けぬきすし総本店』の名物は、その名の通り「笹巻けぬきすし」だ。

食べるものと魅了し続ける美味しさの訳に迫った!

その場所だけ時が止まっているかのような重厚な佇まい

東京最古の寿司「笹巻けぬきすし」の美味しさに迫る!

元禄15年(1702)創業の『笹巻けぬきすし総本店』。酢飯のいい香りが漂う店先は、その場所だけ時が止まったかのような趣ある佇まいで訪れる人を出迎えてくれる。

同店を訪れる人のお目当ては名物の「笹巻けぬきすし」。口に運ぶ度に感じるキリッと強めの酸味に、具材の旨み、そしてほのかに香る笹の香り…それら全てが一度食べたら忘れられない美味しさを生み出しているのだ。

店内で味わえる「笹巻けぬきすし7個」(1,804円)※潮汁またはお吸い物付き

丁寧な仕込みから生まれる奥深い旨み

特に注目したいのは、江戸前寿司の定番ネタのひとつコハダや、海老、旬の白身魚(この日は白魚)といった魚類。噛むほどに湧き出すような奥深い旨みを感じられるのだ。

その美味しさの秘訣は創業当時から変わらぬ丁寧な仕込みにある。

塩漬けにして一晩寝かせ、その後一番酢で1日しめてから、骨抜きをして、酸度の低い二番酢に3~4日間漬けるという工程を経て、やっと「笹巻けぬきすし」となるのだ。

写真上段左から)のり、おぼろ、旬の白身魚(白魚)。写真下段左から)コハダ、玉子、海老

丁寧に仕込まれたすしダネは、甘みを加えずに作られるキリッと酸味が特徴の酢飯により、ネタがもつ自然の甘みが引き立ち、一枚一枚丁寧に水で洗って使用する熊笹が爽やかな香りをプラスする。

白身魚はその時期旬のものを使用。この日は白魚

江戸時代に誕生して以来、愛され続ける名物

そもそも「笹巻けぬきすし」は、初代・松崎喜右衛門が故事からヒント得て、殺菌作用のある笹ですしを巻いたのが始まり。

そして、この一度聞いたら忘れられないユニークなネーミングは、酢でしめても柔らかくならなかった鯛の骨を毛抜きで抜いていたことが由来といわれている。

「江戸時代の鮨はこんな味わいだったのかも知れない」と、江戸時代の人々の暮らしに想いを馳せながら味わうのも一興だ。

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