男の浮気は、発覚後の対応が要。ダメな女がやりがちな、NG対応とは

それから1週間が経っても、彼から連絡はこなかった。

その間、茜はというと、彼からの連絡を取り逃すまいとバスルームにもスマホを持ち込んで待ち続ける日々を過ごした。そして2週間後。しびれを切らした茜は、自ら彼にLINEを送ったという。

「もう一度会って、話がしたいと送りました。彼もわかったと言ってくれて、週末の夜に会うことになったんです。…その時から不穏な空気は感じていました。もしかしたら別れを切り出されるかもしれないなって。そして残念ながら、その予感は的中したんです」

土曜の夜。

指定された麻布十番の小料理屋(彼の家の近所らしい)に、茜は甲斐甲斐しくも、彼好みの服装…つまり女子アナ風の、シンプルだが女性らしいノースリーブのワンピースにカーディガンという王道の装いで出かけた。

茜は、別れるつもりなどなかった。浮気の証拠を見つけ、存分に傷つき怒りはしたが、彼を失う覚悟などなかった。

「会った瞬間にわかりましたよ。ああ、もう別れるつもりなんだなって。だけど圭ちゃんって優しい男なんです。モテるのもわかる。

だから私…彼が別れ話を始める前に、自分から宣言したんです。浮気のことならもう忘れる。だから別れるなんて言わないでって。スマホも、もう絶対に勝手に見たりしないからって」

彼は「いや、でも」と最初こそ抵抗していたが、茜が「お願い」「もううるさく言わないから」と懇願し続けると、そのうちに折れた。

そして結局その日の夜も茜は彼の家に行き、現在もそのまま交際を続けているのだという。

「それでいいのかって…?ダメだってことはわかってます。嫌われて、また別れるって言い出されたら困るから、ワガママを言うどころか明らかな彼の非も責められない。そんな関係、いつまでも続くわけがないってことも」

すでに飲み干してしまったジントニックを片手に、茜は遠い目をしたまま続けた。

「だけど私、どうしたら良かったんでしょう。本当は、彼が浮気したこと許してないし、疑いながら付き合うのも嫌です。…だけど彼と別れるのはもっと嫌だから。この場合、もう許すって言うしかなくないですか?」

自分が我慢してでも一緒にいたいという女心を、彼はどれくらい理解しているのだろうか。これから彼女が、強く自信を持って楽しい恋愛を経験することを切に願うばかりであった。


▶NEXT:4月16日 火曜更新予定
結婚を決めてくれない彼氏に振り回される女の、ダメ恋報告

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo