SPECIAL TALK Vol.53

~「自分の目で確かめたい」。だから周りを気にせず駆け抜けられた~

東京への進学を機に世界に目を向ける

金丸:高校まで地元の公立で、大学はどちらに?

中林:東京の跡見学園女子大学です。

金丸:では大学で初めて東京に出たわけですね。

中林:高校まで本当に典型的な田舎者で、その一方で、「田舎生まれで何が悪い。田舎は素晴らしいじゃないか」と自分では思っていたんです。でも、やはり自分の目で東京の様子を見てみると……。

金丸:衝撃を受けた?

中林:世界の広がりに気づかされましたね。

金丸:学部は政治系だったのでしょうか?

中林:いいえ、国文学専攻です。本を読むのも好きだったので、ほかに選択肢は思いつきませんでした。

金丸:では、政治に興味を持つきっかけはなんだったのでしょう?

中林:高校までは、東京にはすべてがあるんだと思っていたけど、東京に住んでみると、当然そんなわけがないということに気づきました。その先には世界がある。だったらそれを自分の目で見てみたい、と。さらに時事問題のニュースを見て、世界情勢は奥が深いなと感じていました。当時は冷戦の真っ只中だったので、どういうメカニズムで世界が動いているのかを考えるときに、冷戦構造抜きには語れません。だからおのずと、冷戦構造に興味が出てきました。

金丸:大学卒業後にアメリカに留学されますね。

中林:外から日本を見たいと思ったからです。留学するなら英語圏がいいなと考え、冷戦構造を率いてきたアメリカで安全保障を勉強しようと決め、ワシントン州立大学に。

金丸:学校を選んだ決め手はなんだったのでしょう?

中林:留学を考えていた頃、パトリック・モーガン氏の著書に感銘を受けました。この方は、当時盛んに言われていた、核抑止論、つまり核兵器の保有が対立する国家間の戦争を抑止するという理論の中で軍備や意図の信憑性が果たす役割を理論化した学者で、世界的な権威でした。この先生がワシントン州立大学にいらっしゃったので。

金丸:周りには日本人の留学生はいましたか?

中林:いいえ。でも、それは狙っていた通りだったんです。

金丸:日本人が少ないところを狙った?

中林:日本語で会話できる環境では、英語が上達しませんから。せっかくアメリカにいるのに、もったいないじゃないですか。

金丸:なるほど。海外へ目を向けて、留学したい、海外で仕事に就きたい、活躍したいと考える若い人たちもいます。何かアドバイスはありますか?

中林:たとえば留学にしても、もちろん十分な準備をしておくに越したことはないのですが、全てが確実に見通せる状態にはできません。だから、不確定要素も含めてチャレンジすることが大事ですね。好奇心を大事にして、未知のものごとを海外でも追求してほしいですね。

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