幸せな2人 Vol.11

「開業医妻の立場など、捨ててもいい」。夫の収入と家柄を手放し、幸せを求めた女の決断とは

―私は私。他の誰とも比べたりしない。

結婚して、出産する前まではこんな風に考えていたのに。

子供を持ち母となって、劣等感と嫉妬心に苦しめられる女たち。

未だかつてない格差社会に突入した東京で、彼女たちをジワジワと追い込むのは「教育格差」だった。

結婚により生活レベルが下がってしまった佐々木エミ

夫と娘を愛しているのに、森田実沙子との再会によって、教育格差を実感。焦燥感や共働きのストレスにより、家庭は壊れかけていく。

一方で、金銭的な不安を持たず日々を過ごす実沙子は、夫の浮気疑惑が発覚し、幼稚園受験や妻・母としての重圧により円形脱毛症を発症するなど精神的に追い詰められていた。

さらにママ友トラブルに見舞われてしまい、一旦疎遠となっていたエミと実沙子は再び距離を縮める

エミの家庭は子供を中心にまとまりつつあるものの、実沙子の家庭には修復不能な亀裂が広がっていた。


佐々木エミ:奇妙な運命で繋がれた友人の、悲痛な叫びとは


「エミ…ごめんねこんな夜に」

電話口の実沙子の声は、消え入りそうに弱々しい。

人が泣くときの独特の呼吸音が聞こえて、ふと"あの頃"の記憶が鮮明に蘇る。

学生の頃、こうして誰かが泣きながら私に電話をかけてくることは、そう珍しいことではなかった。そんな時は、翌日に学校が......


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