私のモラハラ夫 Vol.3

「旦那さん、変じゃない?」友人の警告で、夫の異常性に気付いた女。妻に下された恐ろしい罰とは

可憐な妻と優しい夫。

わたしたちは、誰もが羨む理想の夫婦だったはずなのに。

若くして結婚し、夫の寵愛を一身に受ける真美・27歳。

鉄壁で守られた、平穏で幸せな生活が、あることをきっかけに静かに狂っていく。

そしてやがて、気付くのだ。この男が、モラハラ夫だということに。


優しく穏やかなはずの夫・陽介が、ある夜から少しずつ変わって行く。

突然出された「外出禁止令」をしぶしぶ受け入る真美だったが…?


「うわ、素敵〜!」

真美の自宅のリビングを見て、留衣は歓声をあげた。

「ふふ、来てくれてありがとう。すぐ準備するね!」

夫・陽介から「無断で出かけてはならない」と言われ外出禁止令を出されてからというもの、真美は必要最低限の外出以外、一切していなかった。

していなかった、と言うよりも、できなかった、と表現する方が正しいかもしれない。

毎朝恒例の「本日の予定チェック」では更に詳細を求められるようになった。真美に外出予定がない日の陽介はとても機嫌が良いのだが、その逆だと、途端に表情が曇る。

留衣と以前から約束していたランチですら、夫に切り出すのが何だか怖くて、申し訳ないと思いつつも理由をつけ先延ばしにしていたのだ。

留衣が今日代休を取る予定だと言うのを聞いた真美は、"外出でなければ陽介も怒らないだろう"と考え、自宅に招くことにしたのだった。



「あー羨ましい!こんな素敵な家で一日過ごせるなんて!」

留衣はクッキーをつまみながら、真美を冗談めかして睨みつける。このクッキーは、千歳烏山にある真美のお気に入りのパティスリーのもので、無くなりそうになるといつも陽介が買って来てくれるのだ。

「…私は、留衣が羨ましいけど。自由に、どこにでも行けるじゃない。」

真美が呟くと、留衣は怪訝そうな顔をこちらに向ける。カップに紅茶を注ぎながら、真美は続けた。

「主人から、無駄な外出は控えるように言われてて、たまに息が詰まっちゃう。習い事とかもしたいんだけどね。

…とは言っても私が頼りないから心配してくれてるだけなんだけどね。事前に許可をもらえれば、外出できる訳だし。」

真美が言い訳を延々と続けるのを、ねえ、と留衣が遮る。

「それさ、なんか変じゃない?」

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