タクシーでしか辿り着けない場所にこそ最上の店がある。大人な時間が流れる白金の人気店3選

陸の孤島、白金。南北線と三田線の2路線ができるまで、この街はそう呼ばれていた。その交通の便の悪さを魅力と考えた、電車を必要としないセレブリティが多く住むようになり、今では港区の最高峰と呼ばれるまでになった。

そんな街のレストランのレベルが低い訳がない。看板も小さく、控えめな佇まいの店構えだが、セレブリティを唸らせる料理と内装のクオリティを備えたレストランが点在しているのだ。

現在でこそ白金台、白金高輪と駅はあるが、いかんせんその駅からも徒歩10分はかかるような立地に名店は多く、今回厳選した3軒もご多分に漏れずタクシーでしか辿り着けない。

だが、そんな立地だからこそ本当に品のいい大人しかいないのだ。


秘めたる恋にぴったりなこれぞ隠れ家な極上鮨屋
『白金 鯛良』

意中の人を本気で喜ばせたい夜ほど、人目に付きたくないものだ。

美味しい食事をしながらふたりで気兼ねなく会話を楽しみたい。そんな時は港区一豊かな森林緑地のすぐ隣にある一軒の鮨屋へ。

国立科学博物館附属自然教育園の北側、首都高速道路を目前にした立地に居を構える。徒歩圏内に駅はなく、タクシーでしか行けない


店に入れば、そこは檜の一枚板のカウンターに8席のみが並ぶ隠れ家。

こぢんまりした庭が窓から見え、ささやかな抜け感が小体な店に解放感とゆとりを与える。

設えられたアートも九谷焼の器も、物の分かる大人に見合う名品だ。

美しい酒器で日本酒を酌み交わす時間もまた上質だ。壁のアートにはさまざまな魚の漢字が書されており、昔ながらの趣も感じる


そう上質なディテールが揃う店で堪能するのは、四季折々の味覚を表す江戸前鮨。

3種の赤酢を配合する酢飯は季節ごとに酸味を調整し、気温や魚の脂の具合に合わせるさじ加減が絶妙だ。

築地のほかに北海道や五島列島など産地直送も多く仕入れられる魚はいい大人ならば知っておきたい贅沢。

大間のマグロの「中トロ」。しっとり滑らかな舌触り、甘みを帯びた魚の脂と酢飯とのバランス、シャリのほぐれ具合、すべてにおいて完璧な一貫!


日本酒とのマリアージュは言わずもがなで、つまみと鮨の旨さに少々飲みすぎてしまうが、白金の秘めたデートこそ欲を解放して楽しむべき。

西麻布にも鮨屋は多いが、やっぱり白金の鮨屋は本気度を伝えるのに打って付けだ。

「鯛良の極み 名物の金目鯛のバッテラ」。

金目鯛は美味しい脂のみを残すように炙られ、旨みもありつつキレのいい脂を感じられる。すっと引くからもうひとつ食べたくなってしまう食後感だ。

事前予約で土産の購入も可能。すべて夜のおまかせコース¥25,300~(サ込)

「毛蟹のミルフィーユ」。

北海道・厚岸産の蟹の身と蟹味噌、さらにウニとキャビアを重ね、口に入れれば旨みの相乗効果が起こる。

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