2018.08.31
レストランとパウダールームのいい関係。 Vol.2三ツ星のイタリアンを日本独自の世界観で味わう
『ハインツ ベック』
東京駅のすぐ隣、日本のビジネスの中枢である丸の内に、イノベーティブ・イタリアンの巨匠、ハインツ・ベック氏の名を冠したレストランがある。
本拠地のローマではミシュランガイドの3つ星を長年に渡り獲得。愛弟子のジュゼッペ・モラーロ氏(エグゼクティブシェフ)とカルミネ・アマランテ氏(スーシェフ)に託した丸の内の店も、2018年度版で1つ星に輝いている。
デートにぴったりのテーブル席から会食に最適な個室まで利用できるシーンの幅が広いのも魅力である。昼も営業しているので、夜との異なる表情を楽しむファンも多い。
■花を連想させる美しい料理は、口に入れると心地いい裏切りが!
料理のテーマは“美食と健康”。添加物はいっさい使わず、色彩の華やかさでファンを魅了している。
ブッラータチーズが中に入った「トルテッリーニ カプレーゼ」(¥12,000のコースから)。試験官に入った黄色とオレンジの鮮やかな二層のソースをテーブルでかけるプレゼンテーションは、ゲストの心を躍らせる。
周りの緑のソースは、シェフが育てたバジルによるもの。トルテッリーニを噛んだ瞬間に、コク深いブッラータがぷちっと出てくる。その触感も、嬉しい驚きだ。
どんな料理か予想ができないこちらの一皿は、「蟹とペペローニ イクラ 生ハムのスープ ベルベーヌの香り」(すべてのコースに有り)。ゼリー状のパプリカのラビオリの中に蟹の身が入っている。周囲のソースは生ハムの出汁とバーベナによるもの。口に入れると、ラビオリのつるりとした食感とカニの味わいに合点がいく。
まるで華道の作品ようなひと皿は、「牛タンとパイナップル バルサミコ酢とセロリのマヨネーズ」(¥19,000のコースから)。牛タンは70度で36時間かけて低温調理し、極めてソフトでジューシー。
その肉を甘みと酸味を含めるパイナップルと食べれば、牛タンの旨みがぐっと引き出される。誰もが知っている食材をここまでアーティスティックに仕上げるのは、イタリア人シェフならではのセンス!
ハインツ・ベック氏(写真)の料理は、まずは美味しさ、そして医食同源の思想、さらにアートのように美的であることにこだわっている。
エグゼクティブ シェフのジュゼッペ・モラーロ氏とはこまめに連絡をとり合い、新メニューは逐一相談。さらに、実は丸の内のキッチンはカメラ付きで、その映像をイタリアから見ているのだとか!
■三ツ星レストランの料理は、それを引き立てるシンプルな空間とともにある
“美味しい料理は快適な空間なくしてはあり得ない”というのがハインツ・ベック氏の哲学。丸の内の店は全面裁ち落としの窓を有し、光が降り注ぐ心地よい空間になっている。
皇居を臨む立地であり、目の前は桜の木々とお堀。春には桜、夏には葉の緑のカーテンを隣にし、秋には紅葉、冬には葉が落ちて水面の煌きが際立ってくる。一年を通し、日本の四季を伝える絵画なような景色がここにはある。そんな最高のロケーションで日本の素材を用いたハインツ・ベック氏流のイタリアンを食べられるとあって、外国人旅行者からの人気も高い。
この景色や華やかな料理を引き立てるために、インテリアは白を基調とし、シンプルかつエレガントな空間を徹底して造っている。
生花を飾るのも本国の理念。カラフルでイノベーティブな料理が登場するため、その邪魔にならない白い花が多用されている。
■万人が等しく料理を楽しめる空間づくりが、世界的レストランの条件だ
店内のすべてが、景色と料理の美しさを際立たせる。余分なものをすべてそぎ落としたシンプルさ、清潔感が店の品格を保っている。
この流れはパウダールームにも続く。デザインのトーンが揃った大理石のシンクとウッドの戸の仕立ては、シンプルながら心地のいい高級感がある。
ダイニングの卓上と同じ花をパウダールームに置くことで空間をリンクさせ、自然と雰囲気を共有させている。
また、芳香剤を置いていないことが、密かな哲学の表れだ。“香りは料理の一部”というハインツ・ベック氏の考えを尊重し、ゲストに余計な香りを与えない。それには完全なまでの清掃が大前提であり、実現できていることがこの店の凄さなのだ。
機能的というのも、快適に過ごす一つの条件だ。女性用のパウダールームには、個室内にも鏡が設置されている。鏡があることで空間がより広く見え、細かな身だしなみのチェックまで行うことができる。
ゲストの快適さの追求は、それだけではない。この店のパウダールームは、男性専用のものがなく、女性用と、2m✕2mという広さの多目的パウダールームで構成される。
レストランでこの形は珍しい。パウダールームでの滞留時間が長い女性には専用のものを設け、もう一方は誰もが快適に使える設計。「世界中からさまざまな人に気兼ねなく来ていただきたい」という想いがパウダールームにまで及んでおり、それは世界的なレストランならではの視点だ。
『ハインツ・ベック』では、立席する時も含めすべての時間に共通する美学が貫かれていた。ディナーをいただく舞台がひたすらにシンプルな上質空間だったからこそ、食事が終わったあとも風景や色彩豊かな料理がまぶたに残る。イノベーティブ・イタリアンがゲストに与える最大のものは、そんな余韻に感じる心の華やぎだろう。
(まとめ)
イノベーティブレストランはただ目新しい料理を出せばいいというものではない。それを引き立たせ、世界に没入させ、楽しめる空間づくりが必要不可欠なのだ。
世界中のすべての人が快適に料理を楽しめるよう、徹底的に設計され、ブランディングされた空間。
その空間に見合ったパウダールームには、3店舗ともTOTOが採用されていた。
料理はもちろんのこと、快適で清潔な空間にこだわるほど、TOTOの「ウォシュレット一体形便器」にたどり着くのは必然。
こういった料理を楽しんでもらうための舞台設定の完璧さが世界から評価される所以である。
もはや、総合芸術ともいうべきレストラン。この場所が、日本のよさを発信する最高のコミュニケーションの場にもなるのだ。
■TOTO ウォシュレット(一体形便器)についてのお問い合わせ
TOTOお客様相談室 0120-03-1010
受付時間 9:00~17:00
(夏期休暇、年末年始、弊社所定休日等を除く)
https://jp.toto.com/
この記事で紹介したお店
ハインツ ベック
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