2018.07.03
年の差婚コンフィデンシャル Vol.1―年の差婚―
40代の社会的に成功したリッチな夫。
20代のうら若く華やかで美しい妻。
近頃、こうした夫婦を目にすることも珍しくない。
年の差婚。
この言葉からは男と女の欲望の香りがする。
若さ目当ての男。金目当ての女。お互い、打算的。
ちょっとうらやましい?どうせすぐ別れる?
いずれにしても、多くの人は思うだろう。
そこに「愛」などあるはずはない、と―
梅雨入り間近の東京で、ある男がこの世を去った。
山中修也51歳。死因は、くも膜下出血。
激しい頭痛を訴え倒れてから、わずか2日。脳外科の権威による緊急手術の甲斐もなくあっけない最期だった。
かつて名経営者として経済誌の表紙を飾ったこともある男の突然の訃報に、周囲の人々は「死はどんな人間にも平等にやってくるのだ」と語り合った。
が、喪主を務めた彼の妻をひと目見た瞬間、その多くは考えを変える。やはり人間は平等ではない。
彼女の名は、山中塔子。
4年前、当時47歳だった山中修也の妻となったとき、彼女はまだ25歳だった。
◆
「夫を、愛してはいませんでした」
保険調査員の小林真奈(30)は、大きく目を見開いた。
-この女、いまなんて言った?
精一杯の“お悔やみの表情”を浮かべて、極力丁寧に、聞き返す。
「あの、恐縮ですが…なんておっしゃいました?」
「夫を、愛してはいませんでしたと申し上げました」
真奈は目の前にいる女を見つめ返す。
毛穴というものがまったく存在しない肌。細く長い首筋。真珠のように白い歯。部屋着としてまとっているのはLA PERLAのガウンだろうか。
ひと目で高級とわかる部屋着からは、うっとりするような甘い香りがした。
この女の1ヶ月の美容代だけで、自分の年収をかるく超えそうだ、と思う。
山中塔子、30歳。真奈と同じ1988生まれ。
なのに、この違いときたらどうだ。
真奈は自分の足元に目をやる。セールで手に入れた、安っぽく光る合皮のハンドバッグが塔子の目に入らないよう、グッと椅子の下に押し込んだ。
【年の差婚コンフィデンシャル】の記事一覧
2018.08.28
Vol.10
あなたはこれを“愛”と呼べるか。30歳の未亡人が告白する「年の差婚」の最後の秘密
2018.08.27
Vol.9
年の差婚コンフィデンシャル総集編『小林真奈の聴取ノート』:謎多き「22歳差婚夫婦」の真実とは・・・!
2018.08.21
Vol.8
「パパ、あの人と結婚して」再婚願望のない“俺様男”を陥落させた、愛娘の一言
2018.08.14
Vol.7
「どんな女の子が好き?」若い男を翻弄した、人妻の甘い囁き。そこに隠された夫婦の異常な関係とは
2018.08.07
Vol.6
「貴方はいつだって、自分のことばかりね」誰もが羨む成功者が渇望した、たったひとつの幸せとは
2018.07.31
Vol.5
年の差婚は“策略”だったのか?「お食事会荒らし」と呼ばれた美女が、22歳年上の経営者を選んだ理由
2018.07.24
Vol.4
資産家を死に至らしめたのは、愛だった…?秘書が告白する18年の“不適切な”関係
2018.07.17
Vol.3
「彼女、ああ見えてすごいんだよね…」男に“底なし沼”と呼ばれた、美しき妻の意外過ぎる一面
2018.07.10
Vol.2
「男性経験は1人なんです」30歳の未亡人が語った、“年の差婚夫婦”の衝撃的な裏側
おすすめ記事
2018.07.11
恋と友情のあいだで~廉 Ver.~
ハマると抜け出せない蟻地獄。プレイボーイの商社マンを本気にさせた、年上女の魔力
2019.07.28
200億の女
「こんな女性は初めてだ…」。女を手玉に取り続けてきた男を驚かせた、お嬢様の魅力
2018.05.02
朝子と亜沙子
会社のパーティーは女の戦場。仕事が出来るオトコをブランド品のように漁る、肉食系女たちの実態
2018.09.27
嫌われる女
嫌われる女:「親しみやすくて、可愛い子でしょ?」笑顔で褒め合う女たちの会話に潜む罠
2020.06.06
男と女の答えあわせ【Q】
男の部屋で楽しんでいたデート中、女が突然家に帰らされた理由とは?
2019.09.04
婚約破棄
「彼を奪った相手って、あなただったの?」男に捨てられた女が目撃した、信じられない光景
2022.05.25
産後クライシス—結婚3年目の波乱—
夫とはもう無理かも。育児でボロボロ、すれ違い続きの夫婦生活に耐えきれなくなった新米ママはついに…
2015.05.24
ドクターたちの恋愛事情
広告代理店の女に心奪われた医師。初デートの幕開け
2016.05.12
京都クエスト
京都クエスト: 東京で成功を掴んだはずの35歳男が敗れた理由
2019.02.09
Who?
隠していたトラウマを突かれ、女の甘言に堕ちた男。こうして夢見た青年は、地獄の扉をノックする
この記事へのコメント