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  • ネブミ男 Vol.9

    ネブミ男 特別番外編:アヒル口女は本当にモテるのか?「ぶりっ子、上等」を謳う女の誤算

    東京に“ネブミ男”と呼ばれる男がいる。

    女性を見る目が厳しく、値踏みすることに長けた“ネブミ男”。

    ハイスペックゆえに値踏みしすぎて婚期を逃したネブミ男・龍平は、恋愛相談の相手としてはもってこい。

    相手を値踏みするのは女だけではない。男だって当然、女を値踏みしているのだ。

    そこで値踏みのプロ・龍平に、男の値踏みポイントを解説してもらおう。

    今週、彼の元にやってきたのは...?


    「龍平さんっ♡お会いできて嬉しいですぅ♡」

    龍平の目の前には、『バチェラー・ジャパン シーズン1』に登場していた柏原歩が、目をウルウルさせながら座っている。

    「そ、そんなに、嬉しいか...?」

    「嬉しいですよ〜。だって、今巷で話題のネブミ男ですから♡」

    目の前にあるオレンジジュースに突き刺さっているストローを、口をちょっと窄ませてくわえながら、上目遣いで龍平を見る歩。

    龍平は視線をどこに合わせてよいのか分からず、なんとなく天井を見上げる。

    しかし歩は、ストローから口を離したかと思えば、今度は両肘を机の上につき、そこに顎をちょこんと乗せ、微妙に顔をかしげながら再び龍平を上目遣いで見つめてきたのだ。


    正直に言うと、龍平はこの手の女が苦手だ。


    へなへなクネクネしており、話もあまり通じなさそうだから。

    しかしそう思っていた龍平も、徐々に最強モテ女と名高い歩ワールドに巻き込まれることになる。

    「龍平さんって、絶対モテますよね〜??だってこんなにカッコ良くて優しくて素敵な人、歩見たことないもん♡」

    褒められて、嫌な男はいない。

    「そ、そうかな...」

    ニコッと微笑む歩と視線がぶつかり、思わず口元が緩む。

    この時の龍平は、世間一般の男同様、歩に転がされかけていた。

    しかし最後の最後で、歩を選ばなかったバチェラー・久保さんと同様、彼女は嫁候補ではない、と判断することになるのだ。

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