シバユカ Vol.9

シバユカ:モテ男との恋愛は一か八か…勝機を掴むのは、磨き抜かれた直感をもつ女

−男に頼って、何が悪いの?−

「恋の大三角形」に登場したゆるふわOL・“シバユカ”は、慶大経済学部卒の学歴を有していながら、大手不動産会社の役員秘書に甘んじている。

“結婚ありき”の人生を描くシバユカは婚活に勤しむが、早々にお食事会は無意味だと悟る。

THE港区女子のしたたかさに惑わされたりしつつも、元カレ・祐介の助言や師事している料理家・留美先生夫妻の理想的な姿に、目指すべき姿を再確認。

そんな中、慶応テニスサークル時代の先輩・一ノ瀬大地と再会

昔からシバユカに好意を持っていたという彼に初デートで直球告白されるが、友人・梨奈から「先輩には婚約者がいる」と聞かされ…!?


彼は、嘘をついている?


デートの約束をしていた週末、一ノ瀬先輩はBMWのカブリオレで私を迎えにきた。

初デートから2ヶ月近く。ふたりで会うのも、かれこれ5回を数えるだろうか。

今回泊まりで軽井沢に行こうと誘われ迷いながらもOKしたのは、私の中でもいよいよ彼の存在が大きくなってきたからだった。

しかし−。

「俺も軽井沢、久しぶりなんだ。一緒に行けて嬉しいな」

助手席に乗り込む私に、一ノ瀬先輩は穏やかに微笑む。

リネンのシャツにジーンズ、薄いグレーのニット。

そのシンプルな装いも、高級車も、甘いフェイスに長身の彼に驚くほど馴染んでいる。すべて当たり前にそこにある、といった風情だ。

それは何も彼のせいではないが、私は一ノ瀬先輩の恵まれた境遇をほんの少し呪った。

“欲するものは、すべて手に入れて当然”

そんな風に思われては、困るのだ。


「ディナーは旧軽にある『オーベルジュ ド プリマヴェーラ』って店を予約した。昔よく家族で行ったんだけど、すごくいい雰囲気だからユカちゃんもきっと気にいると思う」

…おそらく彼はそこで、もう一度私に告白しようとしているに違いなかった。

しかし−。

−私、一ノ瀬先輩の婚約者だって女に会ったのよ。

梨奈の声が蘇る。

「俺を信じてほしい」と言った彼の目は、本気だった。嘘があったとは思えない。

私が、判断ミスをしているのだろうか?

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