リスクを嫌う男 Vol.8

リスクを嫌う男:まさかあの、名の知れた経営者まで…。(自称)モデルに転がされる愚かな男

−保険プランニング−

そのとき、人間の本性が自ずと露わとなる。

三上保(みかみ・たもつ/30歳)は、外資系保険会社の保険プランナー。

垣間見える男女の闇を目撃するたび「結婚は最大のリスクである」と考えを拗らせていく保だが、運命の出会いは突然やってくる。

小悪魔美女・美里に心奪われる保。が、彼女は貯金0円の浪費女だと判明。しかし意外な素顔を知り、内面にも心惹かれていくのだった。

石垣出張から戻った保は、美里の契約を成立させ、ついに初めて一緒にディナーを楽しむ

するとその場で美里から、新たな客の紹介が。紹介された男は、東京では名の知れた若手経営者・中條一(なかじょう・はじめ)。

彼と、美里の関係とはいったい?


「なぁ、三上。ちょっとこれ見てくれよ」

チームリーダーの近藤が、非常にわかりやすいドヤ顏で保に声をかけた。

彼が差し出すスマホ画面に目を落とすと、そこには黄色いポルシェ・ボクスターがピカピカと光っている。

「!!…買ったんですか?」

石垣出張などもあり、保が近藤の顔を見るのはしばらくぶりだったが、その間にこんなでかい買い物をしていたとは。

「最近知り合った客が、ポルシェマニアでさ。一緒にサーキットで走らせよう!ってあまりに勧められるもんだから買っちゃったよ〜。

だけど三上、いい車はいい縁を運んでくるもんだな。集まりに顔を出すようになったら皆こぞって保険契約してくれる事になって、もはや確実に元が取れることを俺は確信したね」

「はぁ…マジですか」

近藤レベルになると、高級車の購入でさえ仕事への投資という感覚らしい。

−俺も、石垣の余韻に浸ってる場合じゃないな…。

そのピカピカに光るポルシェは、保のやる気に火をつけるには十分なインパクトがあった。

今日はこの後、小悪魔美女・原井美里に紹介された経営者・中條との初アポイントがある。

美里との関係も気になるが、この契約、絶対モノにしてやる、と意気込む保であった。

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