エリート亮介の嫁探し Vol.13

エリート男を手に入れるためには、手段を選ばない?策に溺れた女が迎えた、無残な結末

恵の失態


「そう言えば、この間、弟君に会ったよ。口元がやっぱりそっくりだね。」
「え、誠に…?なんで…?」

その瞬間、恵の表情が“しまった!”とでも言うように固まった。

「あ、いや、えっと…。」

走っていたせいか、予想外だったのか、つい口から出てしまったのだろう。里緒のことを嗅ぎ回っていた元バイト君は“間誠”と言う。つまり、亮介の予想は的中していた。

亮介は、これ以上ややこしい事にならないようにと、恵に釘を刺す事にした。

「弟君に伝えてくれるかな?僕の大事な人をこれ以上詮索しないでくれって。何が目的かは分からないけれど、僕は里緒に気持ちを伝えるつもりだって。」

恵の表情は一気に青ざめ、その場で固まって立ちすくんでいたが、亮介はそのまま走り去った。


里緒との約束の日。

本当に現れるのかドキドキしながら、亮介は『バー ラ ユロット』で待っていた。ここは東京で一番好きなバーで、今日の僕を後押ししてくれると思った。

約束の時間通り、里緒が現れた。いつもとは違って神妙な面持ちで。

「今日は来てくれて本当にありがとう。…この間は、不愉快にさせるような事を言って、本当に悪かった。ごめんなさい。」

里緒は少し微笑んで、優しい顔をしながら言った。

「ううん、良いの。それより私もごめんなさい。きちんと話さずに逃げてしまって。」

ホッと胸を撫で下ろしながらも、里緒の大人な対応に、“敵わないな”と思う。亮介は、こんな流れにしてしまった自分に後悔しながらも、きちんと思いを伝えようとした。

するとそれを言うより先に、里緒が口を開いた。

「その前に…話があるの」

そして亮介の目をしっかりと捉え、こう言うのだった。

「不倫の噂、本当なの。」

どこかで覚悟はしていたものの、里緒の口から語られたその言葉に、亮介はすぐに反応できなかった。


▶NEXT:1月11日 木曜更新予定
里緒の噂の真相とは?真相を知った亮介の気持ちは?

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