銀座で輝く、気鋭の話題店。 Vol.1

ルシャスリヨン

Le Chat Souriant

堅牢たる土台の上に生まれた「動」と「静」の一軒家

1/Floor Cafe&Wine Bar

華やかでみっちり詰まった銀座5丁目から向こう。対して意外なほどのんびりした空気が流れる4丁目からこっち。裏通りならなおのこと、ぶらり歩いてお目当てがあるならいざ知らず、あてがなければ時折、途方に暮れる。今年9月、2丁目の路地に開業した『ルシャスリヨン』は、そんな銀座の夜の救世主。1階はカフェ&ワインバー、2階はレストランと異なる業態を一軒家に凝縮したのは、銀座のグランメゾン『レカン』だ。

1階は「若い女性たちが気軽に立ち寄れるように」とのカジュアルな内装、ヴィヴィッドな食器類、お手頃なメニューには欧州各国のエッセンスも加えつつ、だがちゃんとフレンチの土台を崩すことがないのは、さすがの貫禄。対して螺旋の階段を上がった2階は「『レカン』より軽やかな」しゃちほこばり過ぎない特別感、あえてのクラシックなカトラリー、真っ白な皿にきっちりと伝統を再構築した晴れやかで重すぎぬ料理たち。一見対照的だが、いずれも銀座のお客たちが「今」求めているものを供するから、同じ背骨が通っていることに変わりはない。

料理は共に、料理長・渡邉幸司氏が采配を振るう。リーガロイヤルホテル大阪での10年を経て、渡仏。3年かけて各地をまわり、帰国後の’01年に銀座『レカン』へ。薫陶を受けた十時亨氏の独立に伴い、一旦『レカン』を辞すも、’07年古巣に戻る。日本橋、上野の料理長を経て、今再び銀座へと還ってきた。

「1階ではパスタやカツサンドなど、従来の『レカン』の世界にはない挑戦を、2階では『レカン』のエッセンスを凝縮しつつリーズナブルに」と渡邉シェフ。いずれも長く受け継がれてきた古典を、いかに自分らしく、今様に展開していくかが、彼に与えられたミッションだ。

ある夜遅く1階に立ち寄ると、上品な老婦人と柔和な紳士が、しっとりとワインを傾けていた。どんなにカジュアルな設えでも、大人が座ってサマになる。これが、銀座、でしょう?

左.タジン鍋にたっぷり、《8種》野菜のアンショワイヤード¥1,600

右.ホットビーフカツサンド¥1,300。ジューシーでボリューム満点

ブーダン ノワール ガトー仕立て¥900。カフェでもクラシック・フレンチの仕事は健在。再構築した軽やかなスタイルで供する

2/Floor Restaurant

左.青首鴨のロティ オニオンのカラメリゼ ソースルアネーズ。¥10,500のコースより。旬の青首鴨の滋味をひと皿に。しっとり焼き上げた肉を濃厚なソースが支え、パイの中にはもも肉や砂肝を

右.白子のムニエル 焦がしバタートマトソース プランデルブ。¥8,400のコースより。ねっとりした白子の旨みをバターが包む


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