東京の夏を乗り越えた大人たちへ。丸の内の極上和食で、秋の味覚のご褒美を!

その季節の旬のものを口にした時、日本人なら誰しも、なんとも贅沢な気持ちになるもの。

暑い夏を乗り越えたご褒美として、旬の味覚で自分を甘やかすのはいかがだろうか。

涼しい風が吹き始めるこの季節、丸の内の名店で、「美食の秋」に酔いしれよう。

秋のおすすめ会席「和ーNAGOMI」¥21,600の八寸。手前から才巻海老の旨煮、菊花かぶの甘酢漬け、幽庵地に漬けたかますの松茸巻き、花豆蜜煮、揚げ銀杏、中央は、イチジクなど

伝統と革新とが融合する会席料理
『和田倉』

丸の内という東京のど真ん中にありながら、目の前には緑豊かな景色が広がり、お濠の水のせせらぎが聞こえてくるかのような恵まれた環境に建つ『パレスホテル東京』。

ホテル内のレストランの多くが、新旧交代する中で、旧パレスホテル時代から親しまれ、今なお根強いファンで賑わうのがここ、日本料理の『和田倉』だ。

個室は、大小合わせて9部屋。部屋ごとにソメイヨシノや藤、蔦の葉など、植物のモチーフの透し彫りが、施されている

店名の由来である和田倉濠を見渡す絶好のロケーションのもと、ゆったりと四季折々の美味を味わえるのも『和田倉』の魅力だろう。

珍しい木目のある幅約120cmの栃の巨木がゲストを出迎え、エントランスから続く土間や通路の壁は、世界的に活躍する左官職人・久住有生氏とのコラボレーションによるものだ。

伝統美とモダンなデザインとが一体化する室内は、都会にいることをしばし忘れさせてくれそう。

“神戸牛のすき煮”は¥21,600のコースのメイン。卵は、黄身の味が濃い贅沢卵「彩」を使用。残った卵で卵かけごはんにするゲストも多いそう

「旬の食材を中心に、季節を感じとれる料理をと心がけています」と話すのは、箱根の名旅館『強羅花壇』で料理長まで務めた宮部敬二氏。

その味を満喫するなら、会席〝和ーNAGOMI〞がお薦めだ。月ごとにメインが変わる人気のコースで、この秋は神戸牛が主役。

9月はステーキ、10月はすき煮、11月は朴葉焼きと、多様な料理法で、神戸牛の持ち味を楽しませてくれる。中でも、10月に登場する〝すき煮〞はシグニチャーメニュー。通常は近江牛を使うが、今回は神戸牛でアレンジ。

宮部料理長曰く「サーロインよりもサシが控えめなミスジの部位を使っている」そうで、ストウブのココットに入って登場するそれは、見た目も愛らしく具もたっぷりだ。

丸の内ならではの上品な夜景を臨む個室も充実している


受け継がれた精神で、今日も不変の美味を供す
『お座敷天婦羅 天政』

「ウチのライバルはお鮨屋さん」

3代目の橋井良彰氏が平然と言うのだ。それだけ、素材に自信がある証拠。九州から活けで仕入れる才巻海老や旬の魚介はもちろん、野菜だって熱心に集めたものばかり。

掌ほどのサイズに目を見張る椎茸を指して「秋の名物。鮑のような食感で、香りも抜群」。今度は丸ビル店を預かる野中孝之氏が胸を張った。

才巻海老、キス、銀杏。写真は季節の天婦羅コース・秋《夜》¥17,280の例。天バラ発祥の店として有名だが、このコースの松茸天茶も待ち望むファン多し

創業80年の天婦羅屋だ。初代は昭和天皇にも揚げて差し上げた名人。「日本一、軽い」と賞される技は今も連綿と受け継がれている。

玉締絞の胡麻油は初代が油屋に注文してできた秘伝の油。それに綿実油など、複数の油を組み合わせている。

「割合はお客様の年齢や性別などを見極め、その都度で微調整しますし、4種ほどのタネを揚げたら全部、入れ替えるから油はいつも新鮮」と野中氏。

緻密な配慮が今も続くから『天政』は今日も堂々、暖簾を出す。

熟練の手さばきを目の前で見る贅沢が、天ぷらの美味しさを助長する。

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