銀座で蕎麦飲みならここ!贅沢いくら蕎麦がたまらない、肴も充実の名店発見!

「松茸おかめ」(1,540円)

実の仕入れは日本全国から行っており、この日の蕎麦は鹿児島県産。「非常にバランスが良く、石臼を引く時も、打つときも自分との相性もいいと感じます」と松田氏。

汁そばにしても、香りが感じられる味わい深い蕎麦だ。

「松茸おかめ」は、幕末の頃、江戸の下谷七軒町(現在の根津)にあった蕎麦店「太田庵」が考案したといわれている一品。松茸の香りを楽しめるよう、器は蓋がされてテーブルへと運ばれてくるのがたまらない。

冷水でしっかりとしめることで生まれる歯ごたえがいい

冷水でしっかりと引き締まった蕎麦は、コシが強いのにツルッと喉を駆け抜けていく爽快感が堪らない。その快感をより増加させているのが、蕎麦つゆだろう。

さまざまな一品料理にも使用している蕎麦つゆは、通常、厚削りの鰹を使用するところ、薄削りの鰹を使用するのが特徴。後味が繊細で、蕎麦の味わいをしっかりと引き立ててくれるのだ。

通が愛する江戸の粋、それを体感できる数少ない貴重な店である

毎日築地に通い、食材を見ながら日々アイデアを生み出し続ける店主・松田氏。季節の風情や、江戸っ子の洒落っ気を、今に伝えることを大切にしている同店はお品書きを見ているだけでも楽しめる。

蕎麦を揚げ、あんをかけた「巣ごもりそば」や、そば湯にゆでたての蕎麦を入れて提供する「湯もり」、そして全卵を泡立て、そこに、あおさ海苔を散らす「磯雪そば」。名を見ただけでは想像できないようで、少し考えると料理が見えてくる……これこそまさに江戸っ子の粋。

ご主人の「文化としてある蕎麦を、自分なりに咀嚼して今に伝える役を担う」という決意を感じつつ、粋な蕎麦をじっくりと味わいつくしたい。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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