にゃんにゃんOL物語 Vol.2

にゃんにゃんOL物語:年収460万のOLは、年収1,000万以上の男性に見向きもされない

定時帰りの、腰掛けOLたち。

楽な仕事に給湯室での井戸端会議、充実したアフターファイブ。

”安定”という鎧を手に入れた彼女たちは保守的で、誰かが幸せにしてくれるのを待っている。

丸の内の大手損保会社に勤める愛華(26)も、その一人。典型的な腰掛けOLである彼女には、実はこんなあだ名がある。

“にゃんにゃんOL”と。

元OLのアリサ(29)から檄を飛ばされた愛華は、何を思う...?


「こないだ、アリサさんから怒られちゃって。」

給湯室で来客用のお茶を汲みながら、同僚の結衣に思わず愚痴をこぼす。アリサさんに檄を飛ばされ、正直少し落ち込んでいた。

あんたみたいな女、腐るほど知ってるわ

容赦なく言われたその言葉で、所詮自分は何者でもなく “その他大勢のうちの一人”でしかない現実を突きつけられた気がしたから。

現実は、時に残酷だ。

結局、自分には何の才能もなく、キラキラした生活に憧れながらも、日々満員電車に揺られて出勤する地味な毎日に、ふと虚しさを感じることがある。

そんな現実を、普段は胸の内に秘めていて見ないようにしている。なのにその箇所を、ぐいっとエグられた気がして、胸が痛かった。

「アリサさん、怖いねぇ〜。今夜、私も怒られたらどうしよう。」

結衣がお茶を淹れながらおっとりと笑っている。

その所作は丁寧で、結衣は一見おしとやかに見えるが、実はかなり年上の彼氏がいる。

彼に生活を支えてもらいながら、結婚できる相手を、あらゆる機能(デーティングアプリに食事会、結婚相談所など)を駆使して探しているのだ。

私は、結衣のようにしたたかに生き抜くこともできなければ、アリサさんのように独立して自分でバリバリ頑張ることもできない。

怒られることも、傷つくことにも免疫がない。

ため息をつきながら人数分のお茶を入れ、時計を見た。

—15:10。

帰れる時間まで、あと3時間だ。

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