メニューによります2 Vol.6

付き合って数カ月での親友の“結婚宣言”。その破壊力に、女がとった行動とは?

男性から食事に誘われたら、必ずこう答える女がいる。

「メニューによります」

男をレストラン偏差値で査定する、高飛車美女ひな子が、中途半端なレストランに赴くことは決してない。

彼女に選ばれし男たちは、高飛車に肥えた彼女の舌を唸らせるべく、東京中の美食をめぐり、試行錯誤を繰り返す。

最近は強気な商社マン・慎太郎との『銀座しのはら』での告白に動揺したが、ひな子は初恋の男・裕太と赴いた『トロワフレーシュ』にて、彼への気持ちを再確認した。


―はぁ。

気づくとひな子は、このところ日に何度も溜息をついている。

仕事をしていても、友人と遊んでいても、何をしていても、急に裕太のことを思い出し、胸が切なく締めつけられるのだ。

―なんで私、こんな風になっちゃったんだろう...

モヤモヤが晴れない頭で、ひな子は裕太とこれまで訪れたレストランをこっそりと思い返す。

麻布十番の『たきや』、銀座の『竜介』『かわむら』、広尾の『81』、そして先日の『トロワフレーシュ』

これほどの名だたるレストランにひな子を連れ出してくれる、20代の男が他にいるだろうか。

しかも裕太は、財を手にして食に散財しているわけでもなく、女を口説くためにレストラン開拓をしているわけでもない。

ただ純粋に食を愛し、料理人が丹精込めて作った一皿一皿に真摯に向き合っているだけの、稀な男なのだ。

もともと“メニュー”で男を査定するひな子にとって、やはり裕太は特別な存在だと認めざるを得なかった。

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