マウンティングの虚像 Vol.16

マウンティングの虚像:やっぱり私に、無難な彼氏はふさわしくない。野心を捨てられない女

東京の女たちは今日も霊長類のごとく、笑顔の裏でマウンティングを繰り広げている。

だが、一部の女は気づき始めた。 マウンティングは、虚像でしかないことを。

果たして、その世界から抜け出した先には、どんな世界が広がっているのか。

東京でそれぞれの価値観で生きる、大手出版社に勤める麻耶(26歳)、港区女子・カリナ(27歳)、マウンティングとは無縁な女・玲奈(26歳)の3人。

麻耶はに振られて落ち込むが独身時代を謳歌しようと自分探しに奔走する。そんな時、ずっと連絡を絶たれていた潤からメッセージが来た。


―8年前。

私が下した小さな決断。

将来への漠然とした不安と根拠のない自信の間を、フワフワ行き来していた私が、辿り着いた場所。

それが正しかったのか、正しくなかったのかと考えながら、今でも私は、あの1日を思い出すことがあるー。





「お迎えの時間がそろそろだから」とそそくさと席を立ち早めに家路につく姉の背中を見送りながら、麻耶は早速スマホに目を通した。

ー麻耶、久しぶり。ずっと連絡取れなくて、ゴメン。

元彼・潤からの久々のLINEメッセージはそれだけだった。

「何これ…。私にどうしろっていうのよ。」

まだ食べ終わっていないサラダに手を戻し、ゆっくりと咀嚼しながら麻耶は考える。でも、こうして考えたって自分にはロクな考えが浮かんでこないのも実感していた。

潤は明らかに、ヨリを戻したがっているのか。それとも情で気まぐれに、メッセージを寄越してきたのか。

あれほど自分から潤に連絡を取っていたのに、いざこうして反応があっても先走るのは「それでどうすればいいの?」という困惑の気持ちだ。

謝り倒して潤とヨリを戻すのか。それとも、振り切ってこのまま「何か」を見つけに行くのか。

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