東洋経済・東京鉄道事情 Vol.65

勘弁して!朝の通勤時間帯で、大手私鉄いちばんノロノロ運転選手権

京王井の頭線は朝ラッシュ時の約1時間半、全列車が各駅停車となる(写真:HAYABUSA / PIXTA)

「朝の通勤通学時間帯、大手私鉄で最も速い列車は何か?」。これまでにこのテーマで、関東編(「朝」の首都圏大手私鉄、一番速い列車は何か)と関西編(「朝」の関西大手私鉄、一番速い列車はどれだ)、そして日本全国(全国大手私鉄「朝ラッシュ」最速運転ベスト20)と3つの記事を掲載してきた。

そこで今回は逆に、いちばん遅いノロノロ運転の列車はどれかを調べてみた。するとスピードの問題以外にも、興味深い側面が多く見えてきた。



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「遅さ」に見える工夫もある

朝のラッシュ時には、鉄道各線はいや応なく膨大な数の乗客を運ばなければならない。線路を複々線、複々々線……と際限なく増やすことができれば、多くの乗客をより速くスムーズに各駅へと運ぶことが可能だろうが、そんなことはもちろん物理的に無理だ。

ならば、各駅停車と各種の優等列車を上手に組み合わせるしかない。そこに注目すると、各社のさまざまな工夫が見えてきた。

調査のルールは、朝7時30分~9時30分までに都心の終点駅(乗り入れ列車の場合は、自社線の終端駅)に着く列車。

区間は各駅停車および特別料金不要の優等列車すべてが停車する駅のうち、都心から最も離れた駅を起点とした。所要時間・表定速度はこの時間帯に走る各種別のうち、もっとも遅い列車で比較した。

それでは検証してみよう。紹介する順番は、日本民営鉄道協会や国土交通省の資料などで見られる順に従った。具体的には、東武・西武・京成・京王・小田急・東急・京急・相鉄の順である。

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